飯田市総合運動場(飯田市松尾明)で6月19日、大学ラグビー招待試合が行われ、天理大学が大東文化大学に勝利した。飯田下伊那出身選手の活躍もあり会場は大いに沸いた。
晴天に恵まれたこの日の飯田は最高気温31度を超え真夏日となったが、グラウンドでは気温に負けない熱戦が繰り広げられた。先制したのは大東文化大。密集からの抜け出しで先制トライを奪う。しかしスクラムで優位に立った天理大は逆転に成功し、その後も試合を優勢に進めた。突き放しにかかる天理大と、追いすがる大東文化大の一進一退の攻防は最後まで続き、最終的に44対28で天理大が勝利を収めた。
スターティングメンバーで出場した両チームのスクラムハーフ、天理大の北條拓郎選手と大東文化大の稲葉聖馬選手は共に地元出身で同い年。中学時代には「南信州クラブジュニアラグビースクール」で北條選手がスクラムハーフ、稲葉選手がスタンドオフとして全国大会の太陽生命カップを戦い準優勝している。高校時代は、北條選手が奈良県の天理高校、稲葉選手も奈良県の御所実業に進んで花園出場を目指して戦い、3年時には御所実業が勝利し花園でも準優勝を果たした。
試合後のインタビューで、北條選手は「少しでも成長した姿を見せられた」、稲葉選手は「地元の応援が力になった」と語った。現在の所属は関西と関東に分かれているが、互いの存在は共に「意識している」と言う。将来の夢は、「リーグワンで活躍すること」(北條選手)、「一番レベルの高い所で活躍したい」(稲葉選手)。
NPO法人「南信州クラブ」が主催して行われた「第15回ラグビーフェスティバル」は通常の75%に入場制限して行われたが、予定数はほぼ満席に。この日、多くの飯田のラグビーファンやラグビースクールに通う小中学生が興奮気味に試合を観戦した。