今春卒業する座光寺小学校(飯田市座光寺)の6年生児童37人が2月20日、卒業工作として木工の椅子の製作に取り組み、地元の井坪工務店(飯田市上郷黒田)の大工4人がサポートした。
材料は、同社が家を建築する際に発生する端材を使った。木育の一環として環境を考え再利用する体験をしてもらい、高級木材のヒノキを使うことで自分が作ったものを大切に使う心などを養う意味も込める。
材料はあらかじめ同社でいくつかのパーツに加工されたものを用意。児童はサンドペーパーで表面を滑らかにすることから始め、足の組み立てや棚板を組み立てて完成。同社で製作した木枠に材料を当てることで正確な角度で組み立てができる道具も用意し、児童の工作をサポートした。
椅子を完成させた水上ライネルさんは「皆で最高の時間が作れて良かった。一生懸命作った椅子なので大人になるまで大事に使いたい」と話す。小池颯さんは「楽しく作ることができ皆と協力ができた。フィギュアを飾りたい」と感想を述べた。
今年も飯田下伊那の小学校3校の卒業工作をサポートしてきた同社の中村正憲さんは「子どもたちに楽しんで作ってもらい、いい思い出ができれば何よりうれしい」と話し、「将来子どもたちが大工に興味を持ってもらえることがあれば、さらにうれしい」とも。