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飯田・千代の小島モータース、地元に支えられ101周年

小嶋啓二さんと育子さん

小嶋啓二さんと育子さん

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 飯田市千代で自動車などを販売する小島モータース(飯田市千代)が1月で、101周年を迎えた。

小島モータースのガソリンスタンド

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 小島モータースは現在、3代目の小嶋啓二さんと妻の育子さんが切り盛りする。同店は初代・小嶋慎市さんが1923(大正12)年1月、自転車店として小島輪店を創業したのが始まり。同家は以前、製糸業を営んでいたが1918(大正7)年に倒産したのがきっかけだったという。2代目の小嶋尚人さんは戦後の昭和30年代に家業を継ぎ、自転車店からバイク店に業態を変え、1958(昭和33)年にガソリンスタンドを開業。モータリゼーションの波に乗って3代目の啓二さんは1982(昭和57)年、バイクから自動車メインに業態を変え、1998(平成10)年、飯田市鼎にオニキスのサテライトを開業。2003(平成15)年には道路沿いにログハウスを新設し、車を展示販売して事業を拡大した。平成末期、鼎の店舗は撤退したが、千代地区の人たちに支えられながら2023年に100周年を迎えた。

 小嶋さんは「100年たった時に周りを見渡すと、大手企業を見ても100年企業は少ないと感じた」と話す。「地域が過疎化するのは悲しいが、地域に寄り添った店があって、ありがとうと言ってくれる人がいるおかげ」とも。

 千代地区は1961(昭和36)年の三六災害で一部が被災した。当時は幼かった啓二さんは「大変だった」と振り返る。能登半島地震を見ていると、過疎化した集落の中で、いかに地域コミュニティーが大事か痛感した。地域あっての私たちではあるが、4代目の息子に継がせるのも状況的には難しい」と話す。

 2019年には中部ドライクリーニングの取次店も開業した。今は新車・中古車販売をはじめ、車検・点検や修理から保険まで、クルマのことを中心に営業しているが、「地域のお役に立てるように夫婦で頑張りたい」と今後を見据える。

 営業時間は7時30分~19時30分。日曜・祝日定休。

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