イラスト書道家の和全さんが、食品機械・医療機器の部品製造業「ZESTIA」(飯田市龍江)の依頼で制作した「翔龍(しょうりゅう)」をモチーフとした御朱印を、冨士山稲荷神社(浜井町)で1月1日から頒布する。
同社社長の熊谷雄一さんは昨年、和全さんが描いた「東野大獅子」を同神社で見て感動を受けたという。「迫力がすごく、躍動感があった」。熊谷さんは「今の立場であっても、自分を律するような怖さと迫力のある絵を和全さんへ依頼した」と話す。
作品の横幅は2メートルを超え、墨で描かれた「龍」は、右手に「玉(ぎょく)」を握っている。和全さんは「願いのかなう玉を持った龍が、『この玉を持つ覚悟がありますか?』と問いかける姿を想像し、作品を描き進めた。覚悟には、責任や重圧が付随する。初心に戻り、モチベーションを維持し続けられる気持ちを、龍から受け取ってほしい」と作品を紹介する。
同社は11月に阿智村から同市へ本社を移し、12月22日に同神社の神主、市原日貴さんが祈とうした「翔龍」を、新社屋のエントランスへ飾った。熊谷さんは「始業前に、立ち止まって眺めている。気迫があり、気持ちが奮い立たされる」と「龍」から受けるイメージを話す。
同神社では「翔龍」を印刷した特別御朱印(1,000円)限定300枚を頒布する。和全さんは「正月は皆さんが気持ちを新たにする時。努力する方の背中を押してくれるような『龍』になったかと思う」と、新年に向けての気持ちを話す。