画家・横前秀幸さんの絵画展「イタリアからの風」が9月25日まで、かんてんぱぱホール(伊那市西春近)で開催された。
高森町出身で現在は中川村のアトリエで制作活動を続ける横前さんは5月、4年ぶりにイタリアを訪れたという。シチリア島に滞在し、ブドウやレモン、オリーブや麦畑などを目の前でスケッチし、現地でアクリル絵の具などを使って仕上げた作品40点ほどを展示した。
夏に向かう季節で「石造りの城や教会は、日焼けこそしているが中世ルネッサンスの歴史をそのままに魅力を放っている。ガラガラの大地で、農業を営む人々の姿から、のんびりとした雰囲気と豊かさを受け取る。その場所の匂いと風を作品へ閉じ込めた」と、シチリアで受けた感動を語る。
横前さんは1970年代からヨーロッパやアフリカを訪れ、海外の風景やそこで暮らす人々の生活の営みを画題に制作活動を続ける。同展では、横前さんの当時の作品を持って訪れた客もいたという。「アフリカでの風景を思い出した。建物があり、川が流れ、羊が人に寄り添って。どんな感動を受けたかを思い出し、懐かしく感じる」と当時を振り返る場面も見られた。