今宮の「郊戸八幡宮(ごうどはちまんぐう)」(飯田市今宮町)の秋季祭典に合わせ9月9日、煙火奉納と4年ぶりにみこしの「きおい」が行われた。
風越山の麓に位置する同神社と、今宮野球場の一帯で開催された宵まつりでは、屋台が並び多くの人でにぎわった。22カ町を氏子(うじこ)とし、昼の子どもみこしには20カ町が、夜の大人みこしには18カ町が参加し、町内を練り歩き神社へと向かった。
今年のまつりの年番を務めた白山町1~3丁目で構成する白山町連合は昨年12月から、役員80人ほどでまつりの準備を始めたという。総務委員長の伊藤晃さんは「コロナ過でも開催できるように位置付けを明確にした。特に担ぎ手が足りず『みこし』が出せない町は、玉箱を持って神社へ上がる『祭礼奉納行列』とした。過去を振り返り、みこしがない時代から学んだ。全ての町がまつりへ参加することができた」と振り返る。
みこしと大きな規模の煙火奉納は4年ぶりとなり、年番役員は煙火、警備、用具、みこし、渉外、会計、救護、接待委員会は、「それぞれ一から取り組む」状態で苦労も多かったという。各町内の自治会長との合同打ち合わせ会も重ね、賛同を得て着々と準備を進めた。
神社へ上がった大人みこしは球場内へと入り、観覧スタンドの観覧客に勢いのある「きおい」を見せた。1500発の打ち上げ花火に続き、仕掛け花火が披露され、最後には大三国に点火され、みこしと花火の競演が繰り広げられた。
伊藤さんは「年番が連合だったので、各町との関わりが増え絆も深まった。年番以外の町も皆さん協力的で、地域の皆で作り上げたまつりだと感じる。『久しぶりに勢いのあるまつり』『元気をもらえた』の声が届きうれしい」と話す。
飯田の秋祭りは9月16日、羽場権現神社と長姫神社で開催される。