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「飯田歌舞伎座」テーマに企画展示 明治~大正期のにぎわいを紹介

展示を紹介する竹村雄次さん

展示を紹介する竹村雄次さん

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 飯田市美術博物館(飯田市追手町、TEL 0265-22-8118)で8月29日、トピック展示「飯田歌舞伎座 明治の飯田を彩った芝居と相撲の殿堂」が始まった。

浮世絵のちらし

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 1899(明治32)年に現在の旭町に開場した「飯田歌舞伎座」を、残された資料で紹介する同展。こけら落としでは、「東京歌舞伎」の大看板だった尾上菊五郎が興行し大盛況だったという。その後も、地元住民が力士として参加した「下伊那郡大相撲」が開かれるなどにぎわいを見せ、1912(大正2)年まで運営された。

 飯田市歴史研究所の特任研究員、竹村雄次さんは「劇場は60年ほど前までは語り継がれていたが、ここ数十年は飯田でも語られなくなった。確かに『飯田歌舞伎座』があり、当時の飯田がにぎわっていたことを感じていただければ」と紹介する。

 展示資料は、同劇場の見取り図や菊五郎公演の関係写真と相撲番付などが並び、浮世絵で作成され公演のポスターは保存状態が良く、鮮明に当時を伝える。竹村さんは「人力車で飯田に入る菊五郎の写真には、電柱とガス灯も見える飯田の暮らしが写っている。菊五郎と一緒に東京文化が飯田へ入ってきた瞬間と言える一枚」と、資料から垣間見える当時の飯田の姿を解説する。

 同展に合わせ、文化講座「飯田歌舞伎~明治飯田を彩った芝居と相撲の殿堂」を10月1日13時30分から、同館で開催。「飯田の町が明るく活気あふれ、皆が芝居を待ち望んでいる。芝居を楽しむという気持ちが、現在の飯田の文化へとつながっている。展示や講座から、ぜひ知ってほしい」と来館を呼びかける。

 開館時間は9時30分~17時。月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。観覧料は、一般=310円、高校生=200円、小中学生=100円。10月15日まで。

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