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飯田弁の素晴らしさを 風越亭半生さん、「飯田弁に見る飯田人の流儀」出版

完成した本を手に持つ風越亭半生さん

完成した本を手に持つ風越亭半生さん

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 飯田下伊那地域の人々が使う言葉、いわゆる「飯田弁」の用語や用法、その成り立ちなどから見える飯田人の風土に至るまでを考察した「南信濃方言風土記・飯田弁に見る飯田人の流儀」(南信州新聞社出版局)が3月1日、発売された。飯田に生まれ、飯田弁の研究に取り組んでいる風越亭半生(かざこしてい・はんしょう、本名=井坪幸一)さんが出版した。

南信濃方言風土記・飯田弁に見る飯田人の流儀

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 半生さんは1948(昭和23)年、飯田市に生まれ飯田高校卒業後、東京の大学で漢文や国文学を学び、都内の夜間中学校で日本語学級の教師などを務めながら飯田弁の研究を始めた。30歳ごろに飯田に戻り、仕事の傍ら研究を進め、飯田弁の語彙(ごい)などをまとめた本「飯田弁標本箱」を自費出版した。

 2009(平成21)年4月から約6年、飯田エフエム放送でパーソナリティーを務め、「風越亭半生のあのなむし」「半生の読み語り劇場」などを担当。番組では、飯田弁におけるわずかな用法の違いで表現される敬語の敬意の度合いや、京都や大阪など西から伝わったと語彙と、江戸時代以降に東から伝わった言葉が堆積し独自の発展を遂げた飯田弁の魅力を、常に分かりやすく、時に講談や落語の口調も交えて面白く伝えた。

 2019年9月からは南信州新聞で、「飯田弁に見る飯田人の流儀」のタイトルで連載を開始。今回は2022年7月までの150回分をまとめ、同タイトルでの出版となった。本文は「実際の空気感が伝わるように」と会話形式で進められ、アクセントも分かるよう表記している。

 飯田弁は「優美で重層的な敬語表現の発達」「文末表現の多彩さ」など、言語の進歩の観点からとても発展した言語だとし、「高度な言語体系を持っている飯田弁の素晴らしさを知ってほしい」と話す。

 価格は2,750円。平安堂飯田店・座光寺店と南信州新聞社の窓口で販売している。

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