下久堅小学校(飯田市下久堅)の1年生児童10人が3月2日、同地区に伝わる「ひさかた和紙」に色を付ける「和紙染ワークショップ」を体験した。
体験は3、4時間目の図工の時間に行われ、飯田女子短期大学(松尾代田)家政学課教員の田中洋江さんが講師を務めた。児童らは粉状の染料から絵の具を作る方法や、型紙を使った染色方法などを学んだ後、和紙に染色するデザインを考えた。
使った和紙は、昨年12月に行った「紙すき体験」で作ったもの。それぞれ自分が作った和紙の上に、ウサギやチョウがデザインされた8種類の型紙から一つを選びレイアウト。「本藍(ほんあい)」「美藍(みあい)」「緑青(ろくしょう)」「石黄(せきおう)」「本洋紅(ほんようこう)」「紅梅(こうばい)」の6色から好みの色を選んだ。この和紙を同短大で預かり、本格的な材料で染色した後、児童に渡される。制作をサポートした同短大2年の田屋亜沙美さんは「みんな真剣に説明を聞いてくれた。積極的に質問もしてくれて、うれしかった」と笑顔を見せた。
デザイン体験の後、木の葉をかたどった手のひら大の和紙に型紙と絵の具を使って色付けをする体験を行った。田中さんは「型紙や色を選ぶ決断が早く、制作の手際の良さにも驚いた。でき上がった葉っぱの作品をネックレスに見立てたり、頭に着けたりとアイデアが面白かったた」と振り返る。