下伊那農業高校(飯田市鼎、TEL 0265-22-5550)で11月、シクラメンの販売が始まった。
同校3年生が育てたシクラメンの販売は、文化祭「稲丘祭」開催の11月3日ごろに毎年始まる。今年は一般公開に制限があったことと、花の咲き具合が遅かったこともあり、11月中旬を過ぎて本格的に販売を始めた。
同校を訪れた市内在住の女性は「毎年ここへ買いに来る。つぼみが次々に出てきて花が長持ちしてうれしい」と話す。別の女性は「友達へプレゼントすると喜ばれるし、ここのシクラメンを待っている知り合いもいる。他では見ない品種もあり楽しい」と笑顔で話し、赤や白、ピンクと色の違うシクラメン数鉢を購入した。
シクラメンは17種類あり、1種類40~50鉢を生徒15人で育てる。島優心さんは「2年の時にシクラメンの種をまき、成長に合わせ植え替えの作業も行った。シクラメンは水の管理が難しい。花が好きなので、他の店でも見かけない種類を育てられるのは楽しみの一つ。きれいに咲いた花を買いに来てくださるのもうれしい」と、葉を整える作業「葉組(はぐみ)」の説明をしながら笑顔で話す。仲川弥礼さんは「力仕事もあるが、先生からも頼まれ積極的に取り組んでいる。友達と相談しながら花を育て、つぼみがたくさんつくと楽しい」と笑顔で話す。
農業科の片桐和俊教諭は「生徒は何も説明しなくても、花の栽培に取り組んでいる。3年間でやるべきこと、花を育てることが分かっていて頼もしい」と話す。シクラメンは直射日光を避け、15度くらいの部屋で育てると良いという。
価格は、5号ポット=800円、6号ポット=1,200円。販売時間は10時~15時。電話で要予約。