飯田市立上郷小学校(飯田市上郷飯沼)で10月10日、「親子の会」が開かれた。
同校では月1回、地域の職人などを講師に招き、「作ること」や「食べること」を通じて学校に親しんでもらおうと、放課後に親子で参加できる同会を開いている。
今回は、今年4月に給食用パンの提供を始めた「ゆめのや」(今宮町2)社長の後藤聡さんを講師に迎え、パン教室を開催。児童とその保護者合わせて23人が参加した。
調理室に集まった参加者が身支度や手洗いを済ませた後、太田和江養護教諭の呼びかけで始まった。参加者は給食と同じ配合のパン生地を使い、「ムチっとした食感が特徴」と紹介されたねじりパンとロールパン作りに挑戦した。
後藤さんは「優しく扱って」と声をかけながら成形の見本を披露。児童たちは「わー」「モチモチして気持ちがいい」などと声を上げ、楽しみながらパン作りを体験していた。後藤さんは「限られた時間内で、発酵時間を短縮できるように工夫した」と話す。成形したパンは調理室で焼き上げ、それぞれが持ち帰った。
太田教諭は「講師探しは大変だが、地域の方が協力してくれてありがたい。『次はいつやるの』『何をやるの』と児童からも声が上がり、楽しみにしている様子が続いている」と振り返りつつ、「この会で楽しむことで登校へつながった。『作ること』『こねること』で気持ちが落ち着いている様子で、本当にうれしい」と話す。