飯田市議会は7月26日、議員と幅広い世代などの市民と意見交換する「タウンミーティング」を飯田高校(飯田市上郷)で初めて開いた。
飯田市議会では「議会報告・意見交換会」を毎年開き、参加者アンケートで「子育て世代、若者、女性」など、幅広い市民が意見を述べる新しい場所を希望する声が多いことを受け、市民と懇談する「タウンミーティング」を本年度、始めた。
同会には、市議会から広報公聴委員会と正副議長の10人と、生徒会執行役員などの同校生徒2、3年生の22人が参加。議員から議会活動についての説明があった後、「将来どんな飯田市になってほしいか」「身近な困っていること」をテーマに、3つのグループに分かれ意見交換が行われた。
3グループからの要点発表で、生徒自治副会長の池野琴葉さんは「県外などへ進学した後に、飯田に帰ってきたいと考える人が少ない。飯田にどんな企業があるか視野に入っていないので、飯田の新しい魅力を地域で発見する機会があればいい」、生徒自治副会長の羽生望未さんは「Uターンする人が、就職できる情報系の企業や、帰ってきたいと思えるような子育てや福祉の支援、それらの情報を受け取る発信があるといい」生徒自治生徒会長の佐藤峻さんは「高校では地域と関わる行事が減ってしまった。高校は県の管轄で難しいかもしれないが、近隣の高校では地域学習に取り組んでいる。飯田高校でも取り入れることで地域に開かれた学校になるのでは」など、取り組みたいことや希望などの意見が挙げられた。
広報公聴委員会長の福澤克憲市議は「若者独自の意見と刺激をたくさん受けた。市がこれから何を大事にしなければならないか、どう魅力ある市にしていくか、今回の意見を受け止めて市議全員で共有し方向性も含め検討したい。生徒の皆さんも意見から課題が見えてくることを期待する」と話す。