飯田・松川沿い上溝橋付近で3月13日、「川のゴミ拾いイベント」が行われた。主催は一般社団法人「恩返しIILA」。
川をきれいにすることで海もきれいになることを広めようと行った同イベント。同法人は、生き物が暮らす場所の環境改善と調査を行っている。今回初めてボランティアを募り、開催。当日は親子での参加もあり、就学前や低学年の子どもも一緒に河原を清掃した。10人で1時間ほど行い、プラスチックや空き缶など42キロのゴミを拾った。同法人代表の前裕治さんは「お子さんから、やってみたいと来てくれ驚いた。熱心に清掃してくれて助かった」と話す。参加した児童は「また来たい」と笑顔に。大人も「車で通るとゴミがあることに気が付かない。実際に拾ってみると、ゴミがすごい」と話していた。
2019年に活動を始めた同法人。飯田市周辺では、水鳥の仲間であるサギが年々少なくなっていると聞いた前さんは「どのくらい飯田にサギが飛来してくるか、願いも込めて調査を始めた」と話す。「アオサギ・シラサギ・アマサギなど5種類が生息することを確認できた。川や田んぼの魚などを餌にするサギの生態も観察している。川がゴミで汚れているとサギの餌場が減る。プラスチックを誤って食べてしまう可能性もある」という思いを背景に川清掃へも取り組む。
「川清掃は大変だが、頑張ってゴミを拾い、川がきれいになることを実感してもらえたら」と前さん。今後もボランティアを募り、「川のゴミ拾い」を計画している。「海へつながっている川。その場所を大事すること、他人事じゃないことを広めたい」