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阿智村で続く古楽器コンサート 家族で築く舞台裏と継続の工夫

ビオラ・ダ・ガンバ奏者の品川聖さん(左)と母の幸子さん(右)

ビオラ・ダ・ガンバ奏者の品川聖さん(左)と母の幸子さん(右)

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 古楽器「ビオラ・ダ・ガンバ」の音色を楽しむコンサートが12月13日、南信州チャペル(阿智村五和)で開かれる。

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 出演は同楽器奏者の品川聖さんで、共演にチェンバロとゴシックハープ奏者の西山まりえさん。コンサートの運営は聖さんの家族が担っており、企画・広報・当日の運営までを弟の雄さん、母の幸子さん、父の治夫さんが支える。

 阿智村での開催は、雄さんの同村への移住をきっかけに始まったもの。初回から家族で試行錯誤を重ね、現在のチャペルでの開催は「響きの良さや空間の雰囲気が決め手となった」という。第1回は村内の公民館で行い、現在のような本格的な古楽器コンサートに発展したのは第4回から。

 コンサートは3部で構成。第1部は「親子で楽しめるハーフコンサート」と題し、クリスマスソングなどを中心に幅広い世代が楽しめる内容を演奏。第2部では聖さんのソロによる45分の演奏を披露し、第3部は「いにしえの響き~中世からフランス・バロックへ」と題し、ゴシックハープとチェンバロ、ビオラ・ダ・ガンバの3つの古楽器による演奏を行う。

 雄さんは、広報物の原稿作成、チラシやポスター・チケットの制作、近隣への配布、当日の会場準備や受付まで幅広く担当。「親子向けの構成で、幼い頃から本物の音楽に触れる機会を」との思いで、地域の子どもや保護者にも参加を呼びかけている。

 雄さんは「未就学児のときにコンサートを見た子どもが中学生になって足を運んでくれたりするのがうれしい。今後も地域の人たちに兄の音楽の世界観を伝えていきたい」と話す。

 幸子さんはチラシやプログラムの原稿執筆や構成確認、来場者対応など裏方を担う。「息子が演奏に集中できるよう、できる限りのことをするのが自分の役割。良い演奏を一度でも多く届けられたら」と話す。治夫さんも文字データの整理やデザインの調整、校正作業などで支えている。

 聖さんは「一人ではできないことを家族が支えてくれている。家族だからこそ意見を出し合いながら、良い形で続けてこられた」と話す。

 第1部=11時開演(一般1,000円、学生(小・中・高校生)500円)、第2部=13時開演(同1,500円、同700円)、第3部=14時30分開演(同2,500円、同1,300円)。いずれも当日は500円増し。チケットは阿智☆昼神観光局(智里)で取り扱う。

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