
健和会病院(飯田市鼎中平)が7月26日、「子どものアレルギーについて」をテーマにした医療講演会を開く。
同院は以前、定期的に医療講演会を開いていたが、コロナ禍で中断。本年度から地域交流と医療知識の醸成を目的に定期的な講演会を再開する。講演のテーマは地域の関心事をリサーチしながら決めていくという。今回は同院小児科医師でアレルギー学会専門医でもある品川文乃医師が講師となり、「子どものアレルギーについて」をテーマに講演する。
品川さんは「子どものアレルギーと言えば食物・鼻炎・ぜんそく・アトピーが挙げられるが、最近は食物や鼻炎のアレルギー疾患が多くなっている」と話す。「食物アレルギーは卵が主流だが、最近はナッツやクルミなどのアレルギーも増えている」とも。
品川さん自身も子どもが食物アレルギーで悩んでいた中、勉強してアレルギー専門医の資格を取得した。「アレルギーの子どもを持つ親の苦労も共感できる。アレルギーに関する正しい知識を多くの人に広めたいと」意気込む。「最近はネットなどを見て、よく勉強している親も多いが、誤情報もあるので惑わされないように」と注意喚起も忘れない。今回は主に食物アレルギー対応についてとアレルギー性鼻炎の舌下免疫療法の話をする予定。
舌下免疫療法はアレルギー性鼻炎に対する治療法で、杉の花粉とダニなどが対象。症状が出ている時も出ていない時も、微量の杉の花粉が入った薬を投与することで体質を変え、克服する治療法。過去には「アレルギーは親の育て方が悪いから」などと言われていたこともあるが、「決してそうではない」という。「さまざまな原因があるので、これだという特定はできないが、正しい知識を持って対応すれば怖がりすぎなくてもいい」とも。
講演時間は14時~15時30分。参加無料。当日参加も可。託児は事前の申し込みが必要。