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下伊那小山羊市場で今春生まれの子ヤギ競り 県内外から購入者

「下伊那小山羊市場」を三尋石集畜場で開催

「下伊那小山羊市場」を三尋石集畜場で開催

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 JAみなみ信州農協(飯田市鼎)が7月3日、「下伊那小山羊市場」を三尋石集畜場(飯田市大瀬木)で開催した。毎年1度、7月第1週木曜に開催し、今回で76回を数える。

1,000円単位で価格を競り上げる

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 同市場は、乳用に改良された「日本ザーネン種」のうち、血統書付きなどの条件を満たした子ヤギのみを対象とした競り市で、全国で唯一の開催。この日は、飯田下伊那地域などから26戸の生産者が今春に生まれた子ヤギを出品し、農協のホームページなどから情報を得た県内外の購入希望者18人が参加。雄6頭、雌23頭が競りにかけられた。

 競りは11時に始まり、競り人による注意事項の紹介と三本締めの後、一頭ずつ競りが行われた。参加者は番号札を使い、1,000円単位で価格を競り上げた。一頭当たりの平均価格は5万1,103円だった。最高値は11万円で、岩手県花巻市から訪れた女性が雄ヤギを落札。「顔を見てすぐに決めた。初めての参加で緊張した。民家に暮らしながらグループで農業を営んでおり、今後はヤギを生活の中に取り入れていきたい」と話した。

 愛知県から参加した男性は「ここに来るのは3回目。ヤギを飼いたくて、昨年までは価格などを調査していたが、準備が整ったので購入を決めた」と話し、双子の雌を軽トラックに乗せながら、「メイメイ鳴くので『めいちゃん』に命名」と話していた。

 当日は「子山羊共進会」や表彰式も行った。「長野県知事賞」を受賞しヤギを育てて60年という阿南町の城田政治さんは、自身の育てたヤギを見送りながら、「寂しいなんて言っとれん。気持ちをかけて、手をかけて育てるとヤギは応えてくれる。明日からまた来年に向けて立派なヤギを育てたい」と意気込む。

 かつては乳搾りなど経済的な目的が主だったが、近年は除草や愛玩動物としての利用も増えており、購入者の目的は多様化しているという。

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