
地域の創造活動を活性化するための「南信州創造の森プロジェクト」が7月から、講習会を開く。
同プロジェクトは、長年にわたり地域に親しまれてきた長野県飯田創造館が今年3月に閉館したことを受け、5月にオープンした「はにかむべーす」(飯田市上郷)の「芸術文化活動支援センター」を新たな拠点としてスタート。地域の芸術家有志が集まり、ミーティングを重ねながら企画展や実技講習会を継続することを目的に、3月にプロジェクトを発足した。
キーワードは「つなぐ」。旧創造館の役割を新施設へとつなぎ、芸術文化活動の継承と発展を図る。地域の芸術家の研さんの場、学び直し、芸術に触れるきっかけ作りなどを目的に、次世代の芸術家や愛好家を育成するため、学校の部活動の地域移行も考える。
本年度は、陶芸、木工、彫塑、版画、絵画の分野で、8人の講師による実技講習会を開催。7月26日・27日に陶芸と「木工入門講習会」を予定。「陶芸講習会」は、「自由な器作る」をテーマに、7月26日・27日、8月30日に開く。受講料は各回1,000円(材料費別途)。夏休み期間に合わせた講座も多く、初心者や学び直しを希望する人、親子連れの参加も呼びかける。
プロジェクト副部長の毛涯伸さんは「この場所には創造館の道具や設備がそのまま整っており、都内や県内の芸術家からもうらやましがられるほど」と話す。自然豊かな南信州の地で芸術に触れる機会を提供し、「リニア時代を控え、情報も人も飛躍的に行き交うようになる。南信州から芸術文化を発信する時代が来る」と展望を話す。