
板金試作を手がけるクロダ精機(豊丘村神稲)が6月9日、飯田OIDE長姫高校(飯田市鼎名古熊)で自社製品の展示を始めた。
同展示は「クロダ精機ものづくりショーケース」と題して、地域産業やものづくりに関心を持ってもらうことを目的とした取り組みで、同社初の試み。学校としても地元企業の製品を展示するのは初となる。
展示製品は、2021年に「職業訓練法人アマダスクール」が主催した「優秀板金技能フェア」で同社が技能賞を受賞した作品「~~~→◯」を中心とした4点。校舎内の廊下に机を並べて展示し、金属がどのような加工を経て作品になるかをクイズ形式で紹介し、「考えるものづくりの面白さ」に触れてもらう内容となっている。
掲示物を通じて生徒とのコミュニケーションを図るのも狙いの一つで、同社の公式インスタグラムアカウントにつながるQRコードも掲出。見学後に生じた疑問や質問をダイレクトメッセージで送ることができるようにしている。
進路指導を担当する小池伸一教諭は「製品の精度がかなり高いと感じた。中京圏へ就職する生徒も多い中、地元の企業の技術を間近で見られるのは生徒のためにも良い機会」と話す。
同社では今回の展示を皮切りに、今後も地域の高校で同様の取り組みを続けていく方針。佐々木俊一社長は「地元企業でも、名前は知っていても何をしている企業か知らないケースも多いと感じる。地域にも面白い企業がたくさんあることを知ってほしい」と呼びかける。
展示は今月13日まで。一般の見学は不可。