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飯田で三味線体験講座 伝統芸能に触れるきっかけに

講師に三味線の弾き方を習う

講師に三味線の弾き方を習う

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 黒田人形浄瑠璃伝承館(飯田市上郷黒田)で5月11日、「三味線体験講座」が全6回の日程で始まった。主催は伊那人形芝居保存協議会。 

譜面を見て三味線を弾く受講者

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 同協議会は、黒田人形保存会(黒田)、今田人形座(龍江)、早稲田人形保存会(阿南町)、古田人形芝居保存会(箕輪町)の4座で構成。各座共に後継者不足が課題となっており、今回、少しでも伝統芸能に触れ、関心を持ってもらうことを目的に初めて企画した。

 伊那谷民俗芸能団体連絡協議会や飯田市、阿南町、箕輪町の各教育委員会を通じて関係団体へ周知し、市内外から14人の申し込みがあった。3グループに分かれ、講師は各座と下條歌舞伎保存会(下條村)で三味線を担当するメンバーが務めた。

 初回は三味線の基礎を伝授。ばちの持ち方や三味線を弾くときに出てくる専門用語のほか、三味線を弾く際の座り方では、「両足の土踏まずの間にお尻を挟む感じで正座する」「両膝の間は拳2つ分開ける」などの指導を行った。

 三味線に興味があって参加した女性は「ばちを糸に当てて音を出すだけでも大変だった。最終日にはしっかり弾けるようになりたい」、民謡で三味線経験のある女性は「民謡とは弾き方も全然違う。講座の回数は限られるが、教えられたことを吸収したい」と、それぞれ意気込む。

 同協議会事務局で今田人形座の川上秀子さんは「思いのほか申し込みがあって驚いた。この中から5年後、10年後に三味線奏者として人形芝居に携わる方が出てきてくれるとうれしい」と期待を込める。

 講座は連続講座で、月2回、14時から同館で開講。7月27日まで続く。

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