
売木村観光案内所が4月15日、道の駅「南信州うるぎ」内に開設された。
ここ数年、同村内には観光案内所がなかったが、観光客からは温泉施設「こまどりの湯」や道の駅のスタッフに、村内の交通ルートやキャンプ場など宿泊施設などについて問い合わせる姿が多く見られていた。特に観光シーズンには施設のスタッフだけでは対応が難しい状況が続いていたという。観光振興に力を入れるためにも、情報発信の場の必要性が高まり、今回の開設に至った。
案内所では、地域おこし協力隊員の松尾智美さんと集落支援員の本庄千里さんが観光案内を担う。昨年7月から関係人口の創出をテーマに活動している松尾さんは、同村にはリピーターの観光客や移住者が多いことから、「観光の価値を明確にし、関係人口を増やし、移住につながれば」と話す。
本庄さんは名古屋出身のIターンで、「風や空気、水が涼しく、軽井沢と同じような気候。東海圏の人にこの涼しさを味わってほしい」と話す。標高800~900メートルに位置する同村では、4月14日に樹齢250年の正平桜が開花し、翌15日には宝蔵寺の桜も咲いた。今後はライトアップも予定している。
松尾さんは「売木村は県境に位置し、訪れた観光客が自分はどこに来ているのかを意識せずに、温泉や食事を楽しんでいることが多い。村全体のファンになってもらえるよう、観光情報や交通情報をしっかり伝えていきたい」と意気込む。
観光案内所の開設時間は9時~16時。1月~3月は木曜が休業日となる。