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飯田短大で「防災フェス」パッククッキングやワークショップで理解深める

防災フェスで好評だったパッククッキング体験の様子

防災フェスで好評だったパッククッキング体験の様子

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 災害に備え考えるきっかけづくりをコンセプトとした「防災フェス」が1月26日、飯田短期大学(飯田市松尾代田)本館で開かれた。主催は同大。

完成した高野豆腐のマーボー丼とひじきの煮つけ

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 当日は一日を通して防災に関する講演や体験、ワークショップなどが行われ、延べ91人が参加。飯田市職員で危機管理養育研究所、上席研究員の後藤武志さんは講演で、能登半島地震などの被災地の教訓から、企業や個人が行うべき対策や事前の備えなど具体的な事例を挙げて話をした。新たな課題として、「スマホが使えない、テレビも文字を追いきれないなど、欲しい情報にたどり着けない状況がある」とし、「被災者は避難所だけではなく、車中泊の人、自宅避難の人などそれぞれで、あらゆる人に情報が届けられる状況をあらかじめ作っておくことが大事」などと話した。

 「ランチョンセミナー」では、旭松食品の村澤久司研究所長が講演を行い、高野豆腐などの大豆食品が災害食として有用であることを、データを用いて説明した。その後、耐熱性のポリ袋に材料を全て入れて湯煎して作るパッククッキング体験では、防災士・管理栄養士などの資格を持つ高木一代さん指導の下、「高野豆腐を使ったマーボー丼」「ひじきの煮物」の2品を作った。包丁などを一切使わず、手も汚さずに調理できるため、設備が整っていない避難所でも簡単にできるという。ランチョンセミナーに参加した栄養士の荻原益代さんは「こんなに完成度が高いものができてびっくりしている。諦めていた災害時の食事に希望が持てた。多くの人に広めたい」。親子3人で参加した南島憲行さんは「子どもでもできる簡単な調理だったので災害の時にとても助かる」と、それぞれ話していた。

 午後からは能登半島地震・豪雨災害における栄養士会の活動について、石川県栄養士会の北出宏与副会長が講演。自身の経験談を多くの写真や資料を使って話し、聴講者は被災支援経験者の生の声に真剣に聞き入っていた。

 最後には、「自助×共助 もしもに備える 目指せ!逃げ遅れゼロ!」をテーマとしたワークショップを行った。4、5人のグループに分かれ、「地区に避難指示が発令されていることを今、防災無線で知った。現在深夜の12時。今すぐ避難を始める?」など、いくつかの課題をそれぞれのグループで話し合った。

 同フェスを企画した高木さんは「被災地では支援するのも受援するの大変で課題がある。日頃から準備をしておくことが大事」と話す。「避難訓練なども繰り返し繰り返しやっていくことで身につき、いざという時に体が動く。今後もこうしたイベントを継続的に行っていきたい」とも。

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