扇町公園(飯田市扇町)に展示している蒸気機関車D51-402(通称「デゴイチ」)の引き取り希望者の募集が1月6日に始まった。
同市が、現在のJR東海(旧国鉄)から借り受け、昨年6月に無償譲渡契約を結び、新たな保存先を探している。保存されている蒸気機関車は、全長20メートル、高さ4メートル、幅3メートル、重量約90トン。製造は1940(昭和15)年2月で、茨城水戸市や岐阜中津川市など国内各地を走行し、1972(昭和47)年3月廃車の記録が残る。
1972(昭和47)年4月に飯田市内に設置され、協力団体が塗装の塗り直しや、地域住民が花壇を整備したり清掃したり、長年にわたり保存されてきた同車両。同市産業経済部商業観光課観光係の原佳美さんは「50年以上にわたって地域の皆さんに親しまれてきた。多くの方に見ていただけるよう、大切にしてくださる方に引き継がれるとうれしい」と話す。
譲渡後、3年間は国内での一般公開が条件となる。譲渡は無償だが、運搬費用や引き取りにかかる全ての費用は引き取り先の負担とする。応募多数の場合は抽選で決める。募集は1月31日まで。