家庭料理と日本酒の店「酒処 由(ゆい)」(飯田市長姫町)がオープンして、12月11日で1カ月がたった。
同店を営むのは原由美さんと稲葉明子さん。いとこ同士の2人は数年前から、「一緒に飲食店をやりたい」と話していたという。新型コロナウイルスが5類へと移行した昨年から物件探しを本格化。今年7月に内見し、8月から9月上旬にかけて契約し、開店準備を進めオープンした。
同店のコンセプトは「気軽に楽しめる家庭料理」。女性一人でも気軽に訪れられる雰囲気を意識したという。メニューは和洋中を問わず、日替わりのおばんざいや家庭料理を提供。
主なメニューは、新潟名物「タレカツ」(780円)やエビフライの衣の代わりにパンを巻いて揚げた「エビパン」(650円)のほか、「宮田豆腐特選」を温かいだしごと食べる「湯豆腐」(680円)、冷ややっこ(500円)、みそで煮込んだ「豚もつ煮込み」(550円)などをそろえる。
明子さんが全国各地の銘柄を飲み比べ、「これと思った」長野県内や北陸、東北を中心にした純米酒20銘柄ほどを用意する。旅に出かけ「おいしい」と感じた銘柄を「女将(おかみ)お薦めの日本酒」として提供するほか、1合瓶でも26銘柄をそろえ、ビールやウイスキーも用意する。
2人は物心ついた頃から家族ぐるみの付き合いがあり、互いの家に遊びに行ったり、泊まったり、家族で一緒に旅行することもあったという。由美さんは「明子さんがお酒好きなのは知っていたし、気心知れた中なので、いつか店を開く時は『一緒にやってね』とお願いしていた」と、開店までを振り返る。
明子さんは「『やろうか、やりたいね』と言っていることが、まさか現実になってここへたどり着けるなんて。一人一人のお客さまを大事に、足を運んでいただけるように努めていきたい。ゆっくり営業していければ」と話す。
営業時間は18時~23時。