天竜川で和船下りを運航する南信州リゾート(飯田市時又)が11月18日~29日の平日期間限定で、新造船の特別運航を行う。
南信州リゾートは2023年4月に信南交通から船下り事業を引き継ぎ、「天竜川和船下り」として運航を開始。今年4月、新しい天竜川の観光を模索する中、船外機を設置できるタイプの船2隻を新しく建造した。これまでは全長12.7メートルの船だったが、小回りが利くように新造船は3メートルほど短く全長9.8メートル。乗客が進行方向を向いて座ることができるよう、背もたれ付きの座席を「オーダー家具工房TUNNEL WORKS」(今宮町)へ発注した。新造船はこれまで団体客のみの運航だったが、一般客も乗船できるよう、9時50分と13時50分の定期便を期間限定で特別運航を行う。定員は20人。
同社アクティビティーマネジャーの川村茂雅さんは「天竜川の激流を下った後、どんなところを下ったのか見てみたい。景色の良いところで船を泊めて眺めてみたい。下ってくる船を撮影したいなど、さまざまな要望を聞く中で、新しいアクティビティのサービスとしてできればという発想から造った船」と紹介する。「現在、運輸局に動力を付けた運航ができるよう申請中」だという。「将来的には地元のおいしいものを船の中に持ち込んで、船を係留した状態で飲食してもらうなどの運航も考えている」とアイデアは尽きない。
8日に特別運航に先駆けて報道機関向けに特別運航し、一般客4人を含む10人が参加。横浜市から来たという夫婦は「初めて体験したがスリルがあって良かった。こんな立派な椅子の和船も初めて見た」と話していた。川村さんは「これからは紅葉のシーズン、秋の天竜川を楽しんでほしい」と呼びかける。
乗船は「リバーポート時又」(飯田市時又)で受け付ける。乗船料金は大人=3,300円、子ども=1,650円、幼児=1,000円。