飯田の夏祭りの先駆けとして行われる冨士山稲荷神社（飯田市浜井町、TEL 0265-22-3316）の「例祭・むぎわら祭り」に合わせ、切り絵で装飾された「特別御朱印」の頒布が7月8日、始まる。

願いを込めて

　むぎわら祭りに合わせての同神社の「特別御朱印」はここ数年の恒例となっている。同神社禰宜（ねぎ）の市原日貴さんが、親交のある京都在住の切り絵デザイナーと企画した。切り絵で、祭るお狐さま・七夕のササ・花火などを表現する。

「切り絵はデザインが浮き上がるように仕上げた。台紙は夜空をイメージし『箔（はく）印刷』で光の反射がキラキラと輝いて見える。切り絵と台紙を重ね、一枚ずつの色や形、輝きなども楽しんだりしていただければ」と市原さん。

　麦のたいまつを燃やした煙で悪虫（あくちゅう）や疫病を払い除いたという由来から、「むぎわら祭り」と呼ばれる同神社の例祭は毎年7月7日に宵祭、8日に本祭を執り行う。宵祭の「煙火奉納（えんかほうのう）」では600～700発の花火が夜空を彩り、夏祭りの先駆けとして飯田の夏の風物詩にもなっている。

　コロナ禍の2年間は通常とは違う形で煙火奉納をした「むぎわら祭り」だが、今年は概ね例年通りの開催を予定する。「家族の大切さなどコロナ禍を経験したために気が付いたこともたくさんあったと思う。夏を告げる『むぎわら祭り』の花火や御朱印を大切な方と楽しんでいただければ」と市原さんは呼びかける。

　社務所の開所時間は8時30分～16時30分。特別御朱印（1,500円）は7月8日13時から頒布。限定1200枚。