南信州・飯田産業センター(飯田市座光寺)の飯田メディカルバイオクラスター食品分科会が3月27日、食物繊維などを含むルミナコイド食品の成果発表会を南信州・飯田産業センターで開催した。
ルミナコイドは人の小腸で消化・吸収されにくく、消化管を介して健康に役立つ生理作用を発現する食品成分の総称で、食物繊維やオリゴ糖、高野豆腐・酒かす・みそなどに含まれるレジスタントプロテイン、半生菓子などで使う餡(あん)に含まれるレジスタントスターチのことをいう。
飯田短期大学の友竹浩之教授は「ルミナコイドは糖の吸収を穏やかにしたり、脂質の吸収を抑えたりするなどの働きがあり、消化管を通じてコレステロールなどを抱きかかえたまま便として排出されるため血糖値が上がりにくい、コレステロールが溜まりにくいなどの機能を持つ」と話す。
今回、新製品としてルミナコイドの含有量を調査したのは、mamenoha飯田の「おからスノーボール」、POLKAの「結びサンド」、旭松食品の「韓・GREE(ハングリー)旨(うま)豆乳・旨辛(うまから)チゲの2種」の4商品。おからスノーボールは卵、小麦粉不使用のグルテンフリーで、国産のおからパウダーを使った同店の一番人気商品で、100グラム当たり14.1グラム含有する。結びサンドは喜久水酒造の酒かすを使った白あん入りのレーズンサンドで、同店の「初代・2代目・3代目の技術や思いが詰まった」という商品。同4.6グラムを含有。旭松食品のハングリーは韓国風のおからスープで、旨豆乳同30.2グラム、旨辛チゲ同29.2グラムと含有量が発表された。
食品の栄養強調表示で食物繊維の含有量が100グラムあたり6グラム以上あれば、「食物繊維たっぷり」などの文言が表示可能となる。
分科会代表で旭松食品の村澤久司さんは「南信州地域は昔から生活習慣としてルミナコイドを含む食品(高野豆腐・市田柿・漬物・みそ・そば)などを摂取してきた。当たり前すぎて気付いていないのが現状。今後は南信州地域の食品業界を挙げてルミナコイド食品を発信していく」と話す。