緑ヶ丘中学校(飯田市毛賀)のOB・OG吹奏楽団が3月24日、同校体育館でスペシャルコンサートを開き、地区内外から約120人が来場した。
同団の主宰は、武蔵野音楽大学1年で、同校吹奏楽部OGの島岡彩音さん。中学・高校とコロナ禍でコンクールの中止や部活動の自粛などを経験した中で、前向きに進んでいる姿を見てもらい、地域に感謝と感動を届けるためにコンサートを企画。友人らに声をかけ、同部出身のOB・OGらを中心とした高校・大学の有志48人が集まり、一日限定で楽団を結成した。
メンバーが通う高校や大学が異なるため、個々やリモートなどで練習を重ね、全員そろっての音合わせはコンサート前日だったという。本番は急きょ2人が欠席となり46人で演奏に臨んだ。
1曲目は、モーツアルト作曲の「クラリネット協奏曲イ長調 K.622」。水澤胡桃さんのピアノに合わせ、島岡さんがクラリネットで音を奏でた。2曲目は、島岡さん含め7人のクラリネット奏者が、片岡寛晶作曲の「嵐影(らんえい)~七人のクラリネット奏者のために~」を披露した。
コンサート後半は、ディズニーメドレーと題し、ミッキーマウスマーチや美女と野獣、レットイットゴーなど11曲を演奏。曲によって歌唱パートもあり、ドレスアップした団員が伸びのある歌声を響かせた。最後は吹奏楽の定番曲「宝島」をリズミカルに演奏。来場者も手拍子で盛り上げた。
島岡さんが中学生の時に家庭教師を担当していたという中澤かおりさんは「彩音さんの成長した姿が見られてうれしい。大好きなモーツアルトのクラリネット協奏曲が聴けて感動した」、同部出身で高校でも吹奏楽部だった小笠原郁美さんは「演奏も素晴らしく、歌もあり、見て聴いて楽しかった。改めて音楽の良さを感じることができた」と、それぞれ振り返る。
島岡さんは「たくさんのお客さまに笑顔を届けられた。身近な人にも感動してもらえてうれしい」と話す。