耐震補強工事のため休館していた飯田市美術博物館(飯田市追手町)が3月9日、およそ半年ぶりに開館した。
同館はロビー天井に耐震工事を行うため、昨年10月16日から休館していた。天井板が地震の揺れなどで?がれ落ちてしまった場合に備え、受け止めるためのネットを取り付けた。ロビーは各展示室への通路の役割も担い、幅80メートル、奥行き10メートルほどの広さ。2021年に工事計画を立て、設計を一昨年行い、昨年、工事へ取りかかった。
この日は開館時間の9時30分に合わせ来館者が多く訪れた。同館副館長の牧内功さんは「楽しみにして時間に合わせ来てくれたことが、とてもうれしい」と、久しぶりの開館を喜ぶ。「長い間の休館で迷惑をかけたが、改めて訪れていただけるよう、楽しい展示を開いていきたい」と意気込みを見せる。
同館では3月31日まで、「ウキウキ春のジュニア月間」と題して、「子ども美術学校・中学生造形教室」「藤本四八記念 小中高校生写真賞作品展」を3月24日まで開催。4月21日までは「複製画で見る春草の名画」も開催。
牧内さんは「今は子どもたちの作品が多く並んでいる。春休みにもなるので、ここで作品を見ることで、創作意欲が多くの皆さんへ広がる場所になれば」と期待を込める。4月以降、飯田ゆかりの画家や研究者の功績を紹介する展示を多く予定しているという。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。現在展示の観覧料は、一般150円、小中高校生無料。