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飯田下伊那の小中学校の校歌を一冊に 元校長パーソナリティーが出版

完成した本を手に取り笑顔の小木曽さん

完成した本を手に取り笑顔の小木曽さん

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 飯田下伊那地域の小中学校の校歌をまとめた単行本「心のふるさと わが母校」(ほおずき書籍)が6月23日、発売される。飯田市立伊賀良小学校(飯田市北方)の校長などを歴任し、教員退職後の現在は飯田エフエム放送のパーソナリティーを務める小木曽豊さんが出版した。

学校の紹介と共に校歌の楽譜も掲載

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 小木曽さんは飯田下伊那地域の学校を中心に小中学校の教諭や校長として勤務し、退職後の2014(平成26)年から飯田エフエム放送のパーソナリティーを務めている。入社して半年が過ぎたころ、会社から「飯田下伊那地域の小中学校の校歌をアーカイブスしたい」との依頼を受け取材を開始。各学校の沿革や校歌にまつわる事柄などの調べを進めた。ラジオでの放送が前提のため各学校の校歌の音源も集めたが、中には統合したばかりで校歌も新しく、まだ録音した音源が無い学校もあり、そうした時は録音機材を用意して学校に向かい、実際に歌ってもらい録音したこともあった。ラジオ番組で放送を続ける中で、歌詞に込められた思いや地域の歴史との関わりなど、より一層校歌の魅力を感じ、別のアプローチから地元紙での連載も始めた。

 同書はそれらの取材を元に、さらに深堀りした3部構成となっている。第1部では小学校・中学校・特別支援学校など64校の校歌の歌詞と楽譜、学校の沿革や地域の特徴などを掲載。第2部は「校歌から学ぶ」と題して、校歌制定の年代による呼称の違いや、およそ5割の校歌に登場する「天竜川」の表現の仕方の違いなどを考察。第3部では統廃合などにより、今は歌われなくなった校歌の歌詞を掲載している。

 現在、自身が卒業した小学校に通う孫と風呂で一緒に校歌を歌うこともあるという小木曽さん。「校歌は、同級生は言うに及ばず、何かの機会に同席した方が同じ学校の出身と分かれば共に口ずさむことができ、とたんに親しみが湧いてくる。故郷を離れて暮らす人にとっては、幼少期や青春時代を共に過ごした仲間の姿や故郷の風景が映像となって思い出されるものだと思う。この本が母校や故郷に思いを寄せるきっかけになれば」と話す。

 価格は2,200円。全国の書店やネットで扱う。

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