遠山郷の今後を考える「遠山郷フォーラム」が11月25日、遠山中学校(飯田市南信濃和田)の体育館で開かれた。
今年5月に長野と静岡を結ぶ「青崩峠トンネル(仮称)」が貫通。三遠南信自動車道の全線開通に向け前進した。遠山郷地区に今ある資源の活用や開通後の効果、新しい動きや対応すべきことなどを考える機会にすることを目的に、上村・南信濃地区のまちづくり委員会と両地区の公民館が企画した。
第1部では、遠山三校・絆交流会のテーマ「広げよう つなげよう 笑顔の輪」と題し、上村小と和田小、遠山中の児童・生徒が地域学習の様子や体験を発表した。上村小と和田小の1・2年生は合同で、JR飯田線で天竜峡へ行ったことや郵便局の見学、市立動物園でカピバラと触れ合った思い出などを、和田小の3・4年生は「お茶栽培」、同小5・6年生は「稲作」で学んだことを、それぞれ発表した。
上村小は、総合的な学習の時間で「上村のPR大作戦」に取り組み、遠山中は複数のグループに分かれ、農業や林業、福祉体験を通じて地域の人と交流したほか、遠山郷をPRするCMを制作し「ふるさとCM大賞NAGANO 2023」へ応募したことなどを発表した。
第2部は、南信州観光公社の高橋充さんを講師に迎え、「遠山郷の新時代に向けて」と題した講演会が開かれた。聞き手は三遠南信情報紙「三遠南信Biz」の河原俊文編集長が務めた。
南信濃公民館の酒井郁雄館長は「小中学生による地域学習の発表も素晴らしかった。高橋さんの講演では、遠山郷は非常に高いポテンシャルを持つ地域だと再確認できた。三遠南信自動車道の開通を見据え、今後も魅力発信に努めたい」と話す。