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伝統の南信州の屋台獅子、雨上がりの飯田の街を練り歩く

獅子頭をかぶり、剣を使う独特の演舞。長野市から参加の「赤沼北組保存会」の演舞

獅子頭をかぶり、剣を使う独特の演舞。長野市から参加の「赤沼北組保存会」の演舞

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 飯田下伊那地域伝統の屋台獅子が集まるイベント「第16回南信州獅子舞フェスティバル」が10月15日、飯田市の中心市街地などを会場に行われた。

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 未明から早朝にかけて激しい雨が降ったものの、実行委員会は開催できると判断し、10時に演舞が始まった。天候不順で不参加の団体もあったが、今年は長野市から「赤沼北組保存会」を招聘(しょうへい)するなどして、獅子舞や太鼓など昨年より1団体多い21団体が参加した。5つあった演舞ポイントのうち1カ所が雨で使えなくなったため、4つの演舞ポイントで頭を大きく振り回すなど迫力ある獅子舞や太鼓などを披露し、観客の大きな拍手に包まれた。

 飯田下伊那地域独特の獅子舞は獅子の胴体におはやし隊が入り大きな幌をかける「屋台獅子」で、大型バスほどの大きさがある。各地区がそれぞれに獅子舞保存会を結成し地元神社の祭典などで舞を奉納するなど地域に親しまれている。

 2019年の台風19号災害で被災した長野市長沼地区から参加した「赤沼北組保存会」の永井鉱治保存会長は「赤沼の獅子舞は神社や氏子宅で舞えるコンパクトな大きさなので、南信州の大きな屋台獅子に驚いた」と話し、台風やコロナ禍などで途絶えていた獅子舞を「今秋は4年ぶりに奉納することができ、飯田でも演舞する機会をいただけて感謝」とも。

 沿道には約8,000人の観客が詰めかけ、近くのリンゴ並木では「りんご並木天国」が行われ、多くのキッチンカーや屋台が並び、ライブステージなどを多くの家族連れが楽しんだ。

 戸崎敬実行委員長は「早朝の雨でどうなるかと思ったが開催を判断した。演舞場所の中止などスケジュールのやりくりなど大変だったが、多くの人に楽しんでいただけたのでは」と振り返る。

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