自転車の国際ロードレース、ツアー・オブ・ジャパン2022(以下TOJ)が、5月19日、第1ステージの信州飯田で開幕した。
下久堅に戻ってきた銀輪の風 3年ぶり開催のTOJ「信州飯田ステージ」で開幕
今年は3年ぶりとなる8日間・8ステージでのフル開催を目指したが、4ステージ(飯田・富士山・相模原・東京)での開催となる。チームエントリーは海外1チーム、国内15チームの計79人でスタート。色とりどりのユニホームが新緑の下久堅の山岳コースを駆け抜けた。沿道には多くの市民が集まり、久々の有観客でのレースは盛り上がりを見せた。
今年から採用された新コースは、下久堅小学校前をスタート&ゴール地点とし、下久堅の周回コースを10周する。松尾総合運動場前だった平坦ストレートのゴールと違い、上りでのゴールとなるためタイム差がつきやすく、ゴール前の熱い展開が予想された。
レースを制したのはTOJ信州飯田ステージのホームチーム「チーム右京」のネイサン・アール選手。出入りの激しい展開の中、8周目途中で、ベンジャミン・ダイボール選手(右京)とネイサン・アール選手(右京)他7人がアタックをかけ、先頭集団から抜け出した。さらにB・ダイボール選手が単独でのアタックに成功し最終周に突入したが、フィニッシュ地点目前でN・アール選手がチームメイトを抜き去りトップに立った。
同ステージアンバサダーの福島晋一さんは「今回の新コースは観戦する面でも楽になったし、下久堅の会場の盛り上がりも感じられた。選手も積極的にレースを運んでくれて、見ていて面白いレース展開となった」と同ステージを評価した。
このレースで注目された飯田市出身の山田拓海選手(日本ナショナルチーム)は区間55位で無事完走。コース内で観戦していた山田選手の母親の山田ひろみさんは「事前のレースで少しケガをしていたので心配だった。今は自分の夢を実現する途中だと思うが、諦めずに頑張ってほしい。サポートしてくれるいろんな方々に感謝」と話していた。