飯田市在住の近藤慎之介さんが7月9日、自転車で日本一周の旅に出かけた。
近藤さんは、語学留学でロンドンに渡った経験を持つ。その時に、ロンドンを拠点にして、各国を一緒に旅した友人から「日本一周すれば」と提案があり、具体的に考え始めたという。「皆がやってみたいと思うことに挑戦するのが、すてきだなと思い心を決めた」と振り返る。
自転車は、高校時代に通学で時々使う程度で、利用頻度は高くなかったという近藤さん。自転車での長距離移動に向け、自転車に乗って体を作り、キャンプ用品をそろえ、自炊の練習を重ね、テントを張り、宿泊や身なりを整えるなど、自転車の旅への準備を進めてきた。
バイト仲間から、自転車の旅の道中に聴いてほしい音楽をプレゼントされたという。「壁にぶつかったときに聴いてほしい」「やる気が満ちあふれてくる」「旅の中盤に聴いてほしい」「沖縄に着いたときに聴いてほしい」など、仲間からの応援コメントが添えられる。近藤さんは「すごく励まされる。道中で聞きながら泣いてしまうかもしれない」と、旅への気持ちを話す。
知人から送られた、UKRAINEのロゴが書かれたTシャツを旅でのユニホームにするという。「日本は良い暮らしができているが、海を越えれば戦争をしている国がある。日常の中では忘れてしまうときもある。『もう一度、思い出してほしい』と、知人が送ってくれた。大切なことを思い出させてくれるし、着ることで自分も発信できたら」と、近藤さんは意気込みを話す。
日本一周の旅は6カ月を予定しており、長野市を目指し日本海側を北上する予定。「祭りが好きなので、各地の伝統的な祭りや名所を目指すポイントに進んでいく」と目標を話す。7月9日16時、同市鼎の自宅を出発した。