飯田市美術博物館(飯田市追手町、TEL 0265-22-8118)で現在、特別陳列「驚異の部屋 長谷川善和コレクション」が開催されている。
同市出身で古生物学者の長谷川善和さんは、国立科学博物館の地学研究部主任研究官や群馬県立自然史博物館の館長を務め、現在は群馬県立自然史博物館名誉館長や同館顧問などを兼任し、自身の研究にも取り組んでいる。日本の多くの博物館の設立や構想に関わり、古生物学研究の最前線で活躍し続ける長谷川さんのコレクションの一部を展示する。
同展は3部構成から成り、1部では、長谷川さんの化石のコレクションから「地球の歴史を見る」として、20億年前から現代に近い時代の化石の実物が並ぶ。2部では、長谷川さんが関わった古生物研究の代表的な内容を紹介する。長谷川さんが、日本近海に生息していた首長竜、双葉鈴木竜(フタバスズキリュウ)の研究をした様子や研究成果を、化石のレプリカや写真、資料で展示。3部は、長谷川さんの最新の研究や興味が分かるよう、化石や資料で説明する。
同館学芸員の川谷文子さんは「長谷川先生のコレクションから選んで展示している。研究のエピソードや古生物学の重要性など専門性の高い内容でもあるし、何も考えずに見ても面白いと感じていただけたら」と紹介する。「現在も研究を続ける長谷川先生は、今生きている生命や地球そのものに興味があり、解き明かしたいとの欲求で研究を続けている。古生物学は地球の歴史を反映したもので、今生きている皆にとっても重要。ぜひ、ご覧いただければ」と来館を呼びかける。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。観覧料は、一般=310円、高校生=200円、小中学生=100円。10月1日まで。