JAみなみ信州農協(本所=飯田市鼎)が6月30日、松川インター選果場(松川町大島)で「早生(わせ)品種」の桃の選果を始めた。昨年よりも4日早い。
同選果場にでは、飯田市内、喬木村、豊丘村の農家で採れた「赤宝(せきほう)」と「日川白鳳(ひかわはくほう)」の2品種、合計784キロを出荷。今年は好天と定期的な降雨により、みずみずしく、実の大きさも良好で色づきもよく、糖度の高い桃に仕上がった。害虫や病気も少なく、品質面でも問題ないという。
赤宝は、果皮の色づきがよく、果汁と繊維が多く甘さの中に酸味もあるのが特徴。日川白鳳は、皮の赤色が濃く、酸味、渋みが少なく甘みが強いのが特徴。早生品種は収穫期間が7~10日間と短いため、出荷量も限られる。
営農部果実柿課の原章郎さんは「みなみ信州産の桃は、県内でも一番早く食べることができる。早生品種は期間が短いので、このタイミングを逃さず多くの人に食べてほしい」と話す。
中生種で主力品種の「あかつき」と「白鳳」は7月20日ごろから、晩生種の「川中島白桃」は8月10日ごろから選果を行う予定。本年度の出荷量は約890トンを見込んでおり、関東、中京、関西、九州方面へ出荷。近年は行政が取り組む「ふるさと納税」の返礼品としても全国へ発送している。