飯田市龍江の天竜峡八重桜街道で4月8日、新品種の八重桜「龍江の誉(ほまれ)」の命名式が開かれた。
当日は、龍江天龍峡桜街道さくら並木愛護会の会員をはじめ、桜博士で知られる龍江在住の森田和市さんや、命名者で森田さんの妻・昭子さん、佐藤健飯田市長、龍江小児童ら約60人らが出席し、街道や「龍江の誉」に対する思いなどを語った。新品種の案内看板の除幕式も行った。
新品種の苗は10年ほど前、森田さんが畑で育て始めた一重と八重咲きの品種「御車返し(ミクルマガエシ)」についた実から取れた種をまき、2019年に実生苗数本の中の1本が開花。同街道の桜が枯れてしまったため、2021年3月に補植した。
植えられた桜が昨年開花し、カンザンに似ているが開花が1週間ほど早かったため、日本花の会の田中秀明さんに調査依頼した結果、新品種として昨年5月に認定された。
品種名は地区内から公募し、75件の応募が集まった。愛護会会員らで審議し、森田さんの妻、昭子さんの「龍江の誉」に決定。昭子さんは「昨年、龍江小学校が150周年を迎えた。校歌の一節に「誉も高き龍江小」と出てくる。そこから、この名前が浮かんだ」と話す。
愛護会の一ノ瀬孝司会長は「咲いている期間は短いが、多くの人に見てもらい、美しくきれいな桜だと思ってほしい。ライトアップもするので、ぜひ足を運んで」と呼びかける。
ライトアップは19時~20時30分。4月23日まで。