飯田下伊那地域を中心に建築機械設備業工事を行っている明和工業(飯田市本町)が現在、家庭で眠ったままの学習教材などを地域住民から寄付してもらい、児童施設などへ寄贈する取り組みを行っている。
同社は2019年、小学校を卒業し中学校に進学した子どもがいる家庭に呼びかけ、楽器や書籍、おもちゃ、学習教材などを寄付してもらい、整備し直し地元の小学校などへ寄贈する活動「For the Future of Children」を始めた。昨年、「SDGs取り組み宣言」を行い「長野県SDGs推進企業」の登録も受けた。
活動には、教育上における格差をなくし、未来を担う子どもたちの成長を手助けしたいとの思いが込められているという。回収した寄付品を再利用することで、全ての子どもたちが平等に学習できる環境を整えることも目的とする。
中でも鍵盤ハーモニカの寄付には力を入れており、諸事情により鍵盤ハーモニカが不足している小学校を中心に事業説明や案内を行い、希望する学校へ寄贈しているという。現在、地元の中学校にも協力を呼びかけている。
寄付された品は毎年、春と秋に「整備の日」を設け、同社の従業員やボランティアを募り、一日かけて清掃、消毒、修理、整理を行う。足りない部品があればメーカーから取り寄せ、使える状態までに仕上げる。
開発事業部の福澤健治部長は「毎年、小学校を卒業する児童がいる中で、鍵盤ハーモニカを含め使わなくなるものが出てくる。その際はぜひ寄付を」と呼びかける。
問い合わせは同社開発事業部(TEL 0265-24-6677)まで。