喬木村役場で「阿島傘をつくろうクラブ」が結成され、職員12人が村の伝統工芸品「阿島傘」の製作に取り組んでいる。
同役場にはクラブ活動がなく、職員で集まって何かをすることは今までなかったという。本年度に入り、役場内での横のつながりを強くしていくことを目的にクラブ活動をしてみてはとの声が上がった。本年度は職員だけで活動し、ゆくゆくは地元の組織や地域住民も参加できるような仕組みを作っていく。
村役場のさまざまな部署でも伝統工芸の阿島傘の魅力を発信してきたが、実際に職員が製作に携わることがなかった。この機会に自分たちで阿島傘を製作し、村のPR活動や、大切な伝統を後世に伝えるきっかけになればと「阿島傘をつくろうクラブ」を結成した。活動は月2回、平日の17時30分頃から2時間程度。
和傘作りは10月に始め、軸になる「柄竹(えだけ)」と外側の骨「親骨」、内側の骨「小骨」を糸でつなぎ合わせ、12月は親骨に和紙を張りつけていく「傘張り」を行った。1月以降は、はっ水や耐久性を高めていく工程に進み、3月中の完成を目指す。講師は、村内で阿島傘の継承や魅力発信などに取り組む地域おこし協力隊の小林さんが務める。
同クラブのリーダーで、企画財政課の宇野伸吾さんは「工程をしっかり理解しながら、完成に向けて取り組んでいきたい」と意気込む。