飯田のフリースクール「太陽学園」(飯田市松尾、TEL0265-48-5830)の児童生徒が、地域で交流を深める。
同学園は下久堅ふれあい交流館(下久堅)で9月28日、ひさかた和紙の会、飯田市立中央図書館下久堅分館と協力して「和紙作り体験と読み聞かせ交流」を開いた。下久堅には、和紙の原料となるコウゾが生え、水が豊富できれいなため和紙作りが江戸時代から盛んで、現在も地域で和紙作りの文化を守り伝える。同会事務局長の羽場竜也さんが指導し、同学園児童生徒5人と職員5人が和紙作りを体験した。和紙を完成までの乾かす間に、本の読み聞かせ指導者の橋爪和子さんがジャンボ紙芝居を披露した。
完成した和紙を手にした児童生徒は「下久堅の和紙という伝統文化を知ることができ、日常では味わえない体験をすることができた」「和紙がこんなに苦労して作られていたことを初めて知り、これからは紙を大事に使いたい」と話していた。読み聞かせの後には、「読み聞かせの本でウクライナ民話『てぶくろ・セルコ』が心温まる話で、聞けて良かった」「大きな紙芝居『はらぺこあおむし』で物語に迫力があって楽しかった」などの感想が聞かれた。
飯田勤労者体育センター体育館(松尾明)では10月1日、同学園主催の運動会が開催され、小学生や保護者など30人近くが参加した。地元のドッジボールクラブの児童も参加し、バドミントンやソフトバレーボール、ソフトドッジボールなどに汗を流した。
2021年9月にオープンした同学園。荒木政吾理事長は「地域との協働を趣旨として開校した。地域の方と文化活動ができる貴重な機会を頂いた。自分からやってみたいと積極的に手を挙げて地域活動に参加する児童の姿がたくましい。日常と違う環境での活動もとても大切と考える」と話す。今後は、地域の人々と取り組む木工教室や音楽体験などを予定する。