消防行政や消防活動に長年尽力した人をたたえる「消防功労者消防庁長官表彰」の伝達式が3月10日、飯田合同庁舎で行われた。
同表彰は、消防記念日(3月7日)に合わせて消防庁長官が消防関係者を表彰するもの。南信州地域振興局が令和7年度の受章者への伝達式を開いた。
本年度、南信州地域で「永年勤続功労章」を受章したのは、飯田広域消防本部消防正監(消防長)の下平正樹さん、同本部消防司令長(予防課長)の柄澤喜幸さん、飯田市消防団団長の坂巻剛弘さんの3人。南信州地域振興局長の岩下秀樹さんが表彰状を伝達した。
受章者3人は「栄えある賞を頂けたのは、家族や同僚、地域の皆さんの理解と協力があってこそ。先輩からの指導や支え合ってきた同僚のおかげで今がある」と感謝の言葉を述べた。
1986(昭和61)年に消防士となった下平さんは、初めて救急車に乗った時の緊張や、市内銀座で発生した火災で長時間の消火活動に当たった経験を振り返る。「この地域では都市部のように通報から5分以内の到着は難しい場合もある。地域の状況を踏まえ、どう対応していくかを考えることが重要」と話す。
同じく1986(昭和61)年に消防士となった柄澤さんは、2011(平成23)年3月の東日本大震災で宮城県名取市へ災害派遣された経験に触れ、「壮絶な現場だった」と振り返る。石川県能登地方の災害では飯田広域連合の全体隊長を務め、他消防本部と連携する経験を重ねたという。「最近は火災が続いており、対策を進めている。消防団との協力体制をさらに強めたい」と話す。
2001(平成13)年から消防団員として活動する坂巻さんは、2017(平成29)年5月5日に南信濃地区で発生した火災対応を振り返る。3日間にわたり火災が続き、市内各地の消防団が出動する中、通信が届かない地域ではアマチュア無線が役立ったという。「地域の道路状況や住民の暮らしを把握しているのが消防団。万が一の災害時に頼られる地域密着の存在になりたい」と話す。