飯田の上郷ラグビースクールが9月18日、エス・バード（飯田市座光寺）で40周年記念式典を行った。現役のリーグ・ワン選手3人を含む7人のスクールOBのトップリーガー全員が出席して節目を祝った。

現役の上郷ラグビースクール生は80人を超える

　上郷ラグビースクールは1983（昭和58）年、篠田靭彦（ゆきひこ）初代校長と10人の選手で発足し、現在も存続する飯田下伊那のラグビースクールでは最も歴史がある。「勝つことが目標ではあるが、目的ではない。楽しいラグビーと仲間づくりを目指そう」をモットーに活動し、現在では6年生から未就学児まで、15人の女子選手を含む80人以上が在籍している。

　これまでに、今井通さん（岡谷工→東海大→セコムラガッツ→キャノンイーグルス）、筒井敏光さん（天理高→筑波大→豊田自動織機シャトルズ）、星野将利さん（岡谷工→明治大→リコーブラックラムズ→釜石シーウェイブスRFC）、細田佳也選手（飯田高→日本大→NECグリーンロケッツ東葛）、吉沢文洋選手（飯田高→筑波大→ヤマハ発動機ジュビロ（現静岡ブルーレヴズ））、片桐康策さん（飯田高→筑波大→豊田自動織機シャトルズ愛知）、宮島裕之選手（飯田高→同志社大→NECグリーンロケッツ東葛）と7人のトップリーグ（現リーグ・ワン）選手を輩出し、高校時代に花園を経験したOBは多数に上る。OBを代表してあいさつした星野将利さん（現法政大コーチ）は「上郷ラグビースクールに入っていなかったら今の自分はない。今後は恩返しをしていきたい」と話した。

　セレモニーでは、現役のスクール生からトップリーガーの先輩への質問コーナーが設けられた。元日本代表で、7人制の日本代表にも選ばれている細田選手は「日本代表に選ばれた時はどんな気持ちでしたか」と聞かれ、「試合前に国歌を聴いた時には、今までに経験したことのない胸の高鳴りを感じた」と答えた。2年連続で花園に出場した経験を持つ片桐さん・吉沢選手・宮島選手は「花園に出るにはどうすればいいですか」と質問され、「良い仲間と同じ目標を持って、楽しみながら毎日一所懸命に練習すること」とエールを送った。

　式典では6年生の矢野絢斗キャプテンが「今年はスクールが40周年で寅（とら）年。タイガージャージーを着て、ヒーローズカップと上郷杯の優勝を目指す」と力強くあいさつすると、会場からは大きな拍手が送られた。