「第47回飯田花卉(かき)組合品評会」が10月23日、飯田市役所C棟1階の市民協働サロン(飯田市大久保町)で開催された。主催は飯田花卉組合。
下伊那郡管内で生産される花卉を対象に開催する同品評会は、花卉の生産技術のさらなる向上と生産者同士の交流、地域産業の振興を図ることを目的としている。
今年は同組合に所属する32人の生産者が、カーネーション72点、鉢物17点、花木30点、切り花6点の計125点を出展。バラやシンビジウム、シクラメン、アイリッシュモス、アカシア、ウメモドキ、ユーカリなどが並んだ。
これまで下伊那農業高校(鼎名古熊)の体育館などで開催してきたが、より多くの市民に見てもらおうと、今回初めて飯田市役所での開催となった。市職員や近隣住民、下伊那農業高校の生徒らもバスで訪れ、にぎわいを見せた。
8時30分に搬入と会場準備を初め、9時30分から審査打ち合わせ会を行い、12時~15時30分に一般公開した。14時45分からは表彰式を行い、最優秀賞である長野県知事賞には高森町在住の寺澤康臣さんのカーネーション「ホワイトセンチメンタル」を選ぶなど、計11人を表彰した。
南信州農業支援センター所長、野菜花き試験場職員、南信州農業支援センター職員、同市内の花店店主が審査員を務め、花姿や色、形、整枝、病害虫の有無などを基準に採点。寺澤さんは「花を育てる仕事が好き。花を見た方が喜ぶ顔を見ると、自分も勇気をもらう。これからも何年も花を育て続けたい」と意気込みを見せた。
会場には地元ホームセンターの関係者も訪れ、「生産者から直接仕入れ、鮮度の良い状態で提供できるように、多くの生産者の花を一度に見られる機会は貴重」と話す。
同組合長の小林郁夫さんは「酷暑を乗り越え、花の発色の良い時期に開催できた。市の職員や住民など、多くの方が足を運んでくれた。販売してほしいという声もあったので、今後に生かしていきたい。東京や名古屋、京都などからも名指しで注文がある地域の花。今後さらに広げたい」と展望を話す。