「家族で発掘たいけん教室in上郷」が8月27日、黒田大明神原B遺跡(飯田市上郷黒田)で開催され、市内の親子5組10人が参加した。主催は飯田市教育委員会。
同遺跡は今から1万年~2000年前の縄文~弥生時代の家屋跡が発見されており、同市が発掘調査を行っている。参加した10人が発掘したのは縄文中期の4500年前の家屋跡。道具を使って丁寧に掘り進めると、土器の破片や石器、黒曜石などが次々と出てきた。大きな土器が出てくると土器を壊さないように周りから丁寧に土を削った。市担当者は「発掘調査を進める中で土器が大量に出てくるタイミングもある。今回の参加者はちょうどいいときに体験してもらえて良かった」と話す。
発掘を終えた後、自ら掘り出した土器や石器を丁寧に洗浄し、今回の成果物を見ながら担当者の説明に聞き入った。地元から参加した親子の母親は「先人たちがはるか長い年月をこの地で暮らしてきたことを知り、改めてこの地域の環境の良さを認識した」と感慨深げだった。夢中になって土器を掘っていた子どもたちからは「ドキドキした。初めての体験で楽しかった」などの声が聞かれた。
同教育委員会は9月23日の10時~12時、同遺跡で発掘調査現地見学会を開く。問い合わせは教育委員会文化財保護活用課文化財保護係(TEL 0265-53-3755)まで。