
未出荷となった市田柿を活用した「南信州プレミアムジェラート アルプスター」の販売が10月1日、数量限定で始まった。
同ジェラートを手がけたのは、高森町下市田を拠点に活動する新井文隆さん。幼い頃から自宅で市田柿の生産に携わってきた。市田柿は色や形といった外観に関して出荷基準が設けられており、味や品質に問題がなくても流通に乗らない実が一定数出るという。これまでは自家消費や知人への提供にとどまっていたが、「より多くの人に地元の名産品を食べてほしい」と商品化を模索してきた。
甘いものが好きだった新井さんの嗜好(しこう)も重なり、商品化の手段としてジェラートに着目。試作を重ねて完成させたのが、「市田柿のヨーグルト&フロマージュ」と「市田柿のラム酒漬け&チョコレート」の2種類。前者は「乳製品との相性の良さを生かし、ヨーグルトの酸味とフロマージュのコクで市田柿の甘みを引き立てた」といい、後者は、ビターチョコレートにラム酒に漬けた市田柿を加えた。いずれも「市田柿が持つ本来の味をしっかり感じてもらえるよう、配合のバランスに気を配った」という。
商品名の「アルプスター」は、中央アルプスと南アルプスに挟まれた南信州の地理的特徴に加え、星空観賞の名所として知られる地域性や、「商品にならなかった農産物にも新たな輝きを持たせたい」という思いを込めたという。
新井さんは「『地域の味』である市田柿をジェラートにした。大人にも味わってほしい」と呼びかける。
ジェラートは2種類を、それぞれ同数ずつ詰め合わせたセットで、6個セット(2,760円)、8個セット(3,640円)、10個セット(4,500円)を用意。注文は電話(TEL 080-5146-0159)で受け付ける。