「ギャラリー南無」(飯田市立石、TEL 0265-27-2032)の「睡蓮(すいれん)・蓮(はす)池」のスイレンとハスの見頃が続いている。
池のスイレンは5月中旬頃に開花が始まり、温帯性スイレンの白、ピンク、紅色に続き、熱帯性のスイレンの紫の花が見頃となっている。実家の田んぼだった土地を、伊東照男さんが40年ほど前から整備し、現在では2300平方メートル以上の広さに。市外に車で出かけた際にスイレンが目にとまり、「きれいな花。何の花だろう」と気にかけて調べ、スイレンと知った伊東さん。「泥の中から、はい上がって花を咲かせる習性に圧倒された。田んぼを休ませておくままでは土地が荒れてしまうと考え、スイレンの池を整えた」と当時を振り返る。
地元作家の作品展を開ければとの思いで、自宅をギャラリーへと改修した伊東さん。親交のあった正林寺(伝馬町)住職の宮島明彦さんにギャラリーの命名を依頼し、「ギャラリー南無」が誕生した。「年2~3回、地元作家の作品展やアートイベントを開く『ギャラリー南無』での作品展はプロ作家への登竜門。県外での地元作家の活躍も目覚ましい。『睡蓮・蓮』と『南無』と、意図せず仏教でのつながりになっていた。花やアートで人がつながっていくことがうれしい」と、自身もプロの絵描きを目指した伊東さんは話す。
冬は重機を使って池を整え、水に入って花の手入れをし、夏は通路の草刈りを週に1度は欠かさず行う。「花は手を掛けるほどかわいいし、大きな花が開く。雨降りはよりきれい。午前中から昼ごろが見頃」
入園・駐車無料。見頃は9月下旬頃まで。