
ちょい飲み居酒屋「ほの」(飯田市鼎中平)がオープンして、6月26日で1カ月がたった。
飯田市鼎在住の関保美さんが、「地域の仲間で飲んだり話をしたりする場所を提供できれば」と一念発起し開業。以前は化粧品や健康食品などの営業や、飲食店などで手伝いをしていたという関さん。開業のきっかけについて、「元気に動けるのもあと10年余り。2人の娘たちも独立したので、やりたいことをやろうと思った」と話す。
店は住宅街の一角にある。看板もなく、営業中は無地ののれんを掲げるのみと、ひっそりと営業する。店内は、カウンター6席と8~10人程度が入る小上がりのみ。一人で切り盛りするため、まだメニューを増やすことはできないが、「清水屋(上村)の焼き肉がイチオシ」とうたう。市内でも清水屋の焼き肉を食べられる店は少ない。他にも「葵」(高森町)の卵焼き、「ツメモガキ」(天龍村)の柚餅子(ゆべし)などを用意する。日替わりメニューは季節感のあるものを意識して提供している。「大したものはできないが」と謙遜しながらも、「ほんわかとのんびりした、ちょい飲みの居酒屋」と関さん。「自分がお酒を飲んで楽しく会話するのが好きだった。カウンターの外からではなくて中からの景色も見てみたかった」と思いを話す。1カ月間営業する中で大きなトラブルはなく、「とても楽しい雰囲気でやっている」と笑顔を見せる。
名古屋出身の関さんは「鼎地区は獅子舞や地域の集まりなども多く絆が強い場所で、地域を大事にしていると感じる。そんな地域の役に立つことができたら」と思いを話す。来店していた女性客は「話が面白いので、楽しく酒が飲める店」と話す。関さんは「一日の終わりに『ほの』で飲んで帰るか、みたいな感じで気軽に寄ってもらえる店にしたい」と先を見据える。「席数が少なく周りに店もないので、入れないと、鼎をさまようことになるので予約していただければ」と呼びかける。
営業時間は18時~23時。日曜定休。