飯田の食事処「天月(てんげつ)」(飯田市鼎、TEL 0265-24-8651)が7月で45周年を迎えた。
1977(昭和52)年の創業当時から「天丼」「かつ丼」が人気メニューの同店。2004(平成16)年からは、大阪あべの辻調理師専門学校卒業後に大阪の割烹(かっぽう)で修業を積み、その後故郷へ戻った2代目の代田貴嗣さんが店主となり、父の後を受け継いだ。先代から料理を教わる機会はなかったという貴嗣さんは「子どもの頃に食べた父の味付けを思い出しながら調理し、常連の方から『あの頃としょうが焼きは変わらない味』などと声を掛けられると照れくさい」と笑顔で話す。
創業時から出前も行っていた同店では、コロナ禍で「お持ち帰りメニュー天月のお弁当」も展開し、「エビフライ弁当」「ソースかつ丼」「とりなんばん弁当」など8品を、いずれも700円で提供する。「昼も夜も販売しているので、コロナ過で外出を控える方にも、店の味を家でも楽しんでいただけたら」
同市内で1度移転した同店は3年前にリニューアルし、カウンターの他に、小上がりに椅子席で利用できる5部屋を設け、完全個室となる仕様とした。
「えび天用の『天然エビ』や刺し身用の『インド洋のミナミマグロ』など、流通の発達で仕入れが可能になった食材や、時代の変化に合わせた新しい食材も取り入れている。創業からの味と、お客さんに喜んでいただけることを大切に、料理を作り続けたい」と意気込みを見せる。
営業時間は11時~14時、17時~21時。木曜定休。