高森町は8月5日、南信州特産の干し柿「市田柿」の皮を活用した新商品発表会を日帰り温泉施設「御大の館」(高森町牛牧)で開いた。
産学官連携で「生市田柿ペースト」開発 廃棄される皮や実を活用
松本大学(松本市)と県内の民間企業、同町が連携し、市田柿の製造過程で発生する大量の皮や廃棄される実を活用して新たな食品素材「生市田柿ペースト」を開発した。これまで廃棄されることが多かった皮の新たな活用法として期待が寄せられている。
商品開発に携わった同大の矢内和博准教授は「地産地消や後継者問題における地域資源の有効活用につながる。今後は生産者から皮を集める仕組みをつくっていきたい」と話す。
皮特有の渋味を抑え、市田柿の甘さや風味を引き出したペーストは、同施設内の食堂で販売しているソフトクリームにかけて提供している。支配人の赤羽哲也さんは「温泉から出た後に南アルプスの景色とセットで楽しんでほしい」と話す。価格は400円。
このほか、中央自動車道の小黒川パーキングエリアや駒ケ岳サービスエリア(上下線)でもお盆過ぎごろから販売を予定している。