
常時30 台以上の真空管ラジオを展示・販売する「真空管ラジオ展」が現在、「東山道・園原ビジターセンターはゝき木館(ははきぎかん)」(阿智村智里)で開催されている。
同展は2018(平成30)年に初めて開催され、今回で4回目。きっかけは「真空管ラジオ再生工房」(飯田市松尾水城)の勝野薫(いさお)さんが知人から同館の存在を聞き、建物の雰囲気や環境が真空管ラジオの持つ風合いに合うと感じたことから提案した。
今回は「真空管ラジオ100年物語」と題し、ラジオ放送開始から100年を迎えたことにちなみ、「この機会にラジオというものの魅力に触れてほしい」という思いを込めたという。展示しているラジオは全て、勝野さんが当時のものを修理し、ブルートゥースの受信機を取り付けて動作するようにしたもの。スマートフォンやパソコンから送信された音も、真空管を通した音質で再生でき、会場内で試聴することもできる。
同館の北林夏布さんは「昭和初期のものと現代の技術が融合しているのが不思議な感覚。真空管ラジオは、フォルムと昔ながらの音が魅力なので、気軽に見て、聴きに来てほしい」と呼びかける。
勝野さんは「2028年でAM波が停波するため、AMしか受信できない当時の真空管ラジオでは放送を聴くことができなくなる。オブジェとしてではなく、音楽やラジオを楽しむものとして使ってもらいたい」と話す。
開館時間は9時30分~16時30分。火曜休館。入館・観覧無料。5月31日まで。