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飯田・丸山公民館で「地域の良さを再発見」する講座 「蟠桃」の生育者を講師に

スモモ(糖度14.5~15)とネクタリン(糖度14)が受講者に振舞われた

スモモ(糖度14.5~15)とネクタリン(糖度14)が受講者に振舞われた

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 飯田の丸山公民館(飯田市丸山町)で7月10日、地域の良さを再発見する講座「丸山くらす」が「飯田市農業振興センター果実技術アドバイザー」も務める塚平貞俊さんを講師に迎え2年ぶりに開催された。

蟠桃(バントウ)の収穫は7月下旬から

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 公民館活動の一環として、「地域で楽しく生き生き暮らす」をコンセプトに2014(平成26)年から開催する「丸山くらす」。町内に暮らす料理人や学芸員などのプロから「衣食住」に関する歴史、自然、健康など、分野にとらわれない事柄を学ぶ講座で、5回目を迎えた。

 今回は、中国原産の蟠桃(バントウ)を生育し、中国各地の大学で技術指導を行い、飯田市丸山地区に暮らす塚平さんを講師に迎えた。蟠桃を生育するきかっけについて、「50年ほど前、東京で初めて蟠桃を食べ、面白い形で甘みがなく、おいしくなかったことに興味を引かれた」と話した。

 「欧米で『ユーフォーピーチ』と呼ばれる蟠桃は、平たく中心のくぼみが特徴。表皮の薄い部分に雨水がたまり腐りやすく育成が難しい。スモモやネクタリンと掛け合わせて40年かけ、甘み強くネットリとした食感に育てた。『こんなにきれいな蟠桃は中国にない』と技術顧問を頼まれ、コロナ禍前は年間10回以上、中国を訪れ指導した」という。

 受講した飯田市在住の女性は「蟠桃を初めて知った。楽しい話をたくさん聞けた」と笑顔で話す。同館の藤本清明館長は「衣食住を通して人のつながりがより強くなるように。丸山地区に『こんな人がいる、こんな物がある、こんな事がある』と、地域の再発見につながれば」と受講を呼びかける。 

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